市川（初日）＆東京（最終日）公演を終えて
indigo la Endの15周年記念ツアー、その初日となる市川公演と、ツアーの締めくくりである東京公演に参加してきました。まさに“15周年の集大成”と呼ぶにふさわしい内容で、バンドとファンの歩みを感じられる濃密な時間でした。
セトリとライブ構成
今回のツアーでは、通して約100曲近くもの楽曲が披露されたそうです。日替わり曲も多く、それぞれの公演ごとに異なる表情がありました。
私が行った公演では、
• 市川：レア曲「天使にキスを」、「she」
• 東京：普段あまり演奏されない「プレイバック」
京都では幻とされていた「渚にて幻」も披露されたとのこと。
噂では「渇き」をやった公演もあったとか…
曲と曲の繋ぎの完成度も圧巻で、ただセットリストを追うだけでなく、ライブならではの一体感や緊張感、期待感が随所にありました。CDやサブスクでは味わえない“ライブ体験”がここにあったと思います。
さよならベルの繋ぎも良いけど、楽園の繋ぎが一番好きだったかもしれない・・・。
FEVERの進化と、メンバーの余裕
特に印象的だったのが「FEVER」での演出。
各パートごとにスライドショーが流れ、「声援をお願いします」という演出と共に、会場の空気が一気に温まりました。
中でもえつこさんのパートでは、流行中の「ルビィちゃ〜ん？何が好き〜？」を披露。
思わず笑ってしまったし、ラブライバーの皆さんにも大ウケでした（笑）。
初日ではまだ少し様子見というか、淡々と進行していたFEVERも、最終日にはメンバーがそれぞれ自由に、リラックスして楽しんでいる様子が伝わってきました。
例えばえつこさんのターンでは、カーティスさんが後ろでノリノリに演奏していたりと、笑いありのライブに。indigo la Endでこういった雰囲気が生まれるのは本当に珍しく、嬉しい驚きでした。
ファンの変化と、ライブの空気感
観客の盛り上がりにも明らかな変化を感じました。
コロナ禍以降、盛り上がる曲でも手を上げる人は少なかった印象ですが、今回のツアーではサビでは多くの人が自然と手を上げ、声援も戻ってきました。
2年前、河口湖ステラシアター公演後にSNSで「チューリップで手を上げるな」と批判された件も記憶に新しいですが、それも今や過去の話。
メンバーがライブをもっと盛り上げたいというメッセージを発信し続け、光るバングルなど新たな取り組みも加わったことで、ファンの意識も少しずつ変わってきたのだと思います。
「深く潜る時代を抜けて、今は空を羽ばたいている」
そんな言葉がぴったりの、明るさと高揚感に満ちたライブでした。
心に残ったMCの一言
ただ一つ、MC中に絵音さんが発した「幸せになることがバンド活動の足枷になる」という言葉が、心に強く残りました。
人間関係の機微や失恋、喪失感など、indigo la Endの楽曲に通底するのは、まさにそうした“陰”の部分。でもだからこそ、美しくて切なくて、惹かれるのかもしれません。
一方で、今回のように幸せに満ちたライブを観たからこそ、私は「幸せになったその先に生まれるindigo la Endの音楽」も聴いてみたいと思いました。変化が訪れたとしても、それを受け止めたいし、心から応援したいと思っています。
yorke
そして、最終日ではyorkeが特別出演していた。開演の少し前から静かにステージに現れ、哀愁演劇のSEでも使われていた「like in the movies」からスタート。あの音が流れた瞬間、懐かしさが一気に込み上げてきた。
事前にある程度予習していたので演奏された曲はすべて知っていたけれど、海外アーティストのライブならではの“ノリ”が分からず、思わず座ったまま聴いてしまった。特に「window shopping」のイントロは本当に盛り上がる雰囲気で、心の中では立ち上がって踊りたい気持ちが爆発しそうだったのに、会場全体としても乗り方に戸惑っているような空気があって、結局じっと座って鑑賞していた。
でも、きっとあの場にいた多くの人が、同じように「もっと盛り上がりたかった…！」という歯痒さを抱えていたに違いない。そんな中でもyorkeは静かに、しかし確かな熱量でパフォーマンスを届けてくれた。遥々遠くの日本に来てくれて、本当にありがとう。心から素晴らしいアーティストだった。
しかも、indigo la Endでリアレンジされた「sorry in advance」が配信されるとのことで、そちらも心から楽しみにしています。
最後に
この15周年ツアーは、これまでの軌跡を振り返りつつ、未来への扉を開くようなライブでした。あの空気を共有できたこと、心から幸せに思います。
そして、武道館2Days発表！自分は両日申し込み済みです。
当選しますように……！
